「あぁっ!」
Sくんの指がクリトリスに触れました。最初は位置を確認しているようでしたが、次第に指先で転がすような、激しい動きへと変わりました。
何度も指先ではじかれるようにもてあそばれ、そのたびに腰ががくがくと崩れそうになりました。
「あっ! あん! ああぁっ!」
「外に聞かれるぞ」
Sくんにささやかれ、今自分がいる場所を思い出しました。
私は、Sくんの肩口に顔を埋めて、声を押し殺しました。
トイレの個室には、大きな鏡があり、私たち二人の姿を写しています。
壁の前で二人重なり合うように立っている姿、Sくんの手が、私のパンティの中に入って、いやらしくうごめいている。
鏡の中で、Sくんが私のパンティの中で手を動かすたびに、激しい快感が突き抜ける……。その快感を求めて、Sくんの指先に、膣口を、クリトリスを、こすりつけるように腰を動かしてしまうことが、止められなくなっていました。
「気持ちいい?」
「きもち、い……あはぁっ!」
Sくんの指が、ぬるりと膣口から入ってきた感触を感じ、一瞬、立っていられなくなりました。Sくんにしがみついてこらえていると、さらにぬるぬると出し入れを繰り返されます。
「あ、ぁ……ひっ!」
Sくんの指が中を探るように動いたかと思うと、突然、一点を突かれ、電流のような快感が頭まで突き抜けました。さらに、抜き差しを繰り返され、何度もその場所に指を押しつけられ、そのたびにあられもない嬌声を発してしまいそうになりました。
背中を押し当てている壁越しに、微かに会場の賑わいが聞こえてきます。私はさっきまでいた会場の賑やかさを思い、隔離されたようなこの場所で、Sくんと二人でこんな行為をしている自分に、背徳感や、羞恥心や、様々な甘美な感情が渦巻いてめまいがしました。
「俺に、こういうことして欲しかったんだろ?」
Sくんにささやかれ、顔中がぱっと熱くなりました。
恥ずかしくて、私はSくんから目をそらせましたが、Sくんは私の顔をのぞき込み、
「して欲しかったんだろ?」
と、私の瞳を見据えて言いました。
私はSくんの肩に隠れながら、
「して欲しかった……」
と、つぶやくしかありませんでした。
私の言葉に、Sくんは満足したように、
「ホテル行こうか」
とささやいてくれました。

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